スマホの充電に便利なワイヤレス充電器を種類ごとにまとめました。たくさん種類がありますが、それぞれ機能的にどのような違いがあって、メリットやデメリットがあるのか解説します!
スマホ無線充電器のメリット・デメリット
メリット
- ケーブルを抜き差しする手間がいらない
- スタンド機能を兼ね備えているものが多い
ワイヤレス充電器の最大の魅力はケーブルいらずで充電できることです。ケーブルを抜き差しする手間なく、ただ置くだけでスマホを充電できます。ささやかな違いのようですが、スマホは日常的につかうものなのでそのすこしの手間が解消されるだけでとても気分が良いです。
またワイヤレス充電器はスマホを置いておくスタンドとしての機能を備えているものが多いです。例えばスマホで動画を見たいときは、ワイヤレス充電器に立てかけておくことで充電しながらスマホを快適に視聴できます。またインテリアのような感覚でスマホを飾っておく用途にも向いています。
デメリット
- 充電速度が有線充電と比べてあまり速くない
- 位置がずれると充電できない(マグネット式ならほぼずれない)
- スマホケースや機器の相性で充電できないことがある
ワイヤレス充電器は有線に比べると充電の速度が遅いです。ワイヤレス充電器の出力は5W~15Wほどです。安い充電器の多くは出力が5Wや7.5Wにとどまります。ケーブルを用いる有線充電であればより高い出力を実現しやすいほか、電力のロスも少ないので短時間でスマホを充電できます。
また無線で充電する場合、ケーブルのコネクタのようには充電する位置がわかりません。ワイヤレス充電器にスマホを置いたものの位置がずれていて充電できていなかったということが起こりえます。充電器によってはそのずれが起こりにくいように設計されていますが、充電したつもりが失敗していたというのは体験するとかなり残念なデメリットです。
またスマホケースによっては無線充電の機能を邪魔してしまうものがあります。特に厚みのあるケースだと相性が悪いことが多いです。無線充電を利用するにはスマホケースも適切なものを選ばなけれななりません。
ワイヤレス充電器の選び方
ワイヤレス充電器を選ぶうえで注目すべきは主に以下のポイントです。
- Qi対応 か MagSafe対応か
- 充電出力
- デザイン
- 同時充電できる機器の数
- 付属品
Qi対応 か MagSafe対応か
ワイヤレスでスマホなどの機器を充電する場合、まずその充電規格に注目しましょう。無線充電で一般的なのは「Qi」(チー)と呼ばれる規格です。充電器と、充電される側の機器(スマホやイヤフォン、スマートウォッチなど)の両方が Qi 充電に対応していればワイヤレス充電が可能です。
例えばアップルのスマートフォンは iPhone 8 や iPhone X (2017年発売)の世代から Qi のワイヤレス充電に対応しました。Android でも最近の機種はその多くが Qi に対応しています。グーグル Pixel シリーズ、サムスン Galaxy シリーズなどで近年発売の製品であればワイヤレス充電可能です。
ほとんどのワイヤレス充電は Qi 規格ですが、近年アップルが独自の規格の無線充電として「MagSafe」(マグセイフ)を採用しています。iPhone 12 (2020年発売)以降の機種や一部の AirPods 用充電ケースなどが MagSafe 対応です。
MagSafe は Qi との互換性をもつので、MagSafe 対応の iPhone は Qi のワイヤレス充電器で充電することができます。さらに MagSafe 対応の充電器を利用すれば磁力で機器を固定しながら最大15Wの高速充電が可能です。
充電出力
充電出力が大きいほど高速充電が可能になり、スマホの充電時間が短くなります。5W、7.5W、10W、15Wなどの種類があるので、より高速で充電したい場合はこの数字が大きい充電器を選ぶことをおすすめします。
デザイン・同時充電できる機器の数
ワイヤレス充電器にはさまざまなデザインのものがあります。平たいパッドのような形状のタイプ、スマホを立てかけられるスタンドタイプ、マグネットで固定できるタイプ、2 in 1 や 3 in 1 など複数の機器をまとめて充電できる製品もあります。
付属品(電源用のケーブルと充電器が付属するかどうか)
忘れられがちですが注意したいのが付属品です。ふつうワイヤレス充電器にはその電源をとるためのケーブルとACアダプターが必要になります。製品によってはUSBケーブルだけ付属して、それをコンセントにつなぐための充電アダプターが付属しないことがあります。特に高い出力で高速充電を行うためには適切な電源アダプターが必要です。
例えば Peak Design のワイヤレスチャージングスタンドという製品の場合、充電器本体に付属するのはUSB-Cケーブルだけなので、コンセントにつなぐには別売りのACアダプターが必要です。
ワイヤレス充電器の種類別おすすめ
特徴ごとに分類分けしてワイヤレス充電器のおすすめ商品を紹介します。
平置き充電器
平置きタイプはパッドのような形状の充電台にスマホなどの機器を置いて使います。ワイヤレス充電器のなかでは特にシンプルで変わった機能はありません。単純な構造のおかげで値段が安い傾向にあります。代表的な商品は「Anker PowerWave 10 Pad」(最大出力10W)、「Anker PowerWave II Pad」(最大出力15W)です。
表:平置きタイプのワイヤレス充電器
製品名 | Anker PowerWave 10 Pad | Anker PowerWave II Pad |
---|---|---|
出力 | 5W / 7.5W / 10W | 5W / 7.5W / 10W / 15W |
付属品 | 1.2m Micro USBケーブル (ACアダプターは別売) | ACケーブル&アダプター |
カラー | ブラック、ホワイト、ブルー | ブラック |
価格(Amazon) ※記事執筆時点 | 1490円 | 3590円 |
スタンド充電器
スタンドタイプはスマホを立てかけるようにして使うワイヤレス充電器です。スマホの画面を見ながら充電したいときに便利。平置きタイプよりもスマホを置く場所が明確なので位置がずれてしまって充電に失敗するケースが少ないです。値段が手ごろなのも魅力。
筆者は木目調のデザインのワイヤレス充電器を愛用しています。
世間的に人気があるのはやはりAnkerの充電器です。わたしも Anker の旧型の製品をいくつか使っていたことがあります。現行品で売れ筋なのは「Anker PowerWave 10 Stand」と「Anker PowerWave II Stand」です。
表:スタンドタイプのワイヤレス充電器
製品名 | Anker PowerWave 10 Stand | Anker PowerWave II Stand |
---|---|---|
出力 | 5W / 7.5W / 10W | 5W / 7.5W / 10W / 11W / 15W |
付属品 | Micro USBケーブル (ACアダプターは別売) | ACケーブル&アダプター |
カラー | ブラック、ホワイト | ブラック |
価格(Amazon) ※記事執筆時点 | 2499円 | 4390円 |
マグネット式充電器
ワイヤレス充電器のなかにはマグネットで固定できるタイプもあります。原則として MagSafe 対応のiPhoneのみ使用できます。対応できる機器が少ないので充電器のバリエーションもやや少なめです。
筆者が特に愛用しているのは「PeakDesign ワイヤレスチャージングスタンド」です。角度の調整ができて15Wの出力による高速充電にも対応しています。やや値段は高いですがそれに見合う品質の良さを備えています。
Ankerからもマグネット式のワイヤレス充電器があります。「Anker 623 Magnetic Wireless Charger」や「Anker PowerWave Magnetic 2-in-1 Stand Lite」は 2 in 1 の充電器でマグネットで固定できる充電マウントと、もうひとつQi対応機器用の充電台がセットになっています。
表:マグネットタイプのワイヤレス充電器
製品名 | Anker 623 Magnetic Wireless Charger | Anker PowerWave Magnetic 2-in-1 Stand Lite | PeakDesign ワイヤレスチャージングスタンド |
---|---|---|---|
出力 マグネット式ワイヤレス充電 | 最大7.5W | 最大7.5W | 最大15W |
出力 ワイヤレス充電台 | 最大5W | 最大5W | – |
付属品 | USB-C to USB-C ケーブル 20W USB-C 充電器 | USB-C to USB-C ケーブル | USB-C to USB-C ケーブル |
カラー | ブラック、ホワイト、 ブルー、パープル | ブラック、ホワイト | ブラック |
価格(Amazon) ※記事執筆時点 | 7990円 | 5390円 | 10000円 |
マグネット式のモバイルバッテリーもあります。「Anker 622 Magnetic Battery」、「Anker 633 Magnetic Battery」、さらに充電スタンドがセットになった「Anker 633 Magnetic Wireless Charger」などです。
筆者は「Anker 622 Magnetic Battery」を愛用しています。ケーブルレスでiPhoneにくっついて充電してくれるので便利です。
表:マグネットタイプのワイヤレスモバイルバッテリー
製品名称 | Anker 622 Magnetic Battery | Anker 633 Magnetic Battery | Anker 633 Magnetic Wireless Charger |
---|---|---|---|
最大出力 (ワイヤレスモバイルバッテリー) | 7.5W | ||
充電容量 | 5,000mAh | 10,000mAh | 5,000mAh |
サイズ | 約 105 x 67 x 13 mm | 約 107 x 66 x 18 mm | 厚み11.77mm |
質量 | 146g | 218g | – |
付属品 | USB-C to USB-Cケーブル | USB-C to USB-Cケーブル 25W USB-C充電器 | |
カラー | ブラック、ホワイト、ブルー、グリーン、パープル | ブラック、ホワイト、ブルー | ブラック、ホワイト |
価格(Amazon) ※記事執筆時点 | 6990円 | 7990円 | 12990円 |
備考 | レビュー記事 | モバイルバッテリーと充電台のセット商品 |
3 in 1 充電器・4 in 1 充電器・8 in 1 充電器
複数の機器をまとめて充電できる製品もあります。特に有名なのはBelkin(ベルキン)の 3 in 1 ワイヤレス充電器です。iPhone、AppleWatch、AirPods などのアップルの美しいガジェットをまとめて充電できます。インテリアにもなるおしゃれな製品です。ややお値段は高めですが価格に見合う高級な品質とデザインを実現しています。モノにこだわりが強い人におすすめです。
筆者が愛用しているのは「HyperJuice 4-in-1 Magnetic Wireless Charger Stand for iPhone」。HYPERというアメリカのメーカーがクラウドファンディングでリリースした商品です。わたしの知る限りもっともすぐれた性能の 4 in 1 充電器ですが、現在のところ日本での一般販売はありません。HYPERはいつもユニークな商品を開発しているので、ガジェット好きなひとなら要チェックのブランドです。
製品詳細:おしゃれにiPhoneやAppleWatchを充電!インテリアになる4in1ワイヤレス充電器 – Aki | Yahoo! JAPAN クリエイターズプログラム
クラウドファンディング:HyperJuice 4-in-1 Magnetic Wireless Charger Stand for iPhone by HYPER by Sanho Corporation — Kickstarter
公式ショップ:HyperJuice 4-in-1 Wireless Charger With MagSafe – HyperShop.com
もっと多くの機器をまとめて充電できる製品もあります。Anker 637 Magnetic Charging Station (MagGo)は「マグネット式 8-in-1 ワイヤレス充電ステーション」です。
たくさんの機器を持っている人におすすめです。
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